グリーンブック・トニーの差別発言をやめた理由は?時代背景についても

2019/04/03
 
この記事を書いている人 - WRITER -
扉子
Pocket

現在公開中の映画「グリーンブック」。

黒人差別は当たり前、そして法によって黒人を差別することが決められていた時代でもあった、アメリカが舞台です。

その時代に黒人差別が激しかった南部アメリカでのコンサートを計画した天才黒人ピアニストのドクター・シャーリーと、その運転手であったイタリア系アメリカ人のトニーの2人。

シャーリーが受ける黒人差別を通して2人が真の友情を見つけていく、そんな物語です。

さてトニーはもともと人種差別主義者だったのでしょうか?まとめました。

 

スポンサーリンク

 

映画「グリーンブック」トニーは黒人差別発言をしていた

映画「グリーンブック」にてトニーはとても自然に黒人差別をしています。

この当時黒人を差別する事は無意識に行われていたということがよくわかる描写ですね。

特に冒頭のシーンでトニーの家に来た、黒人の技術者たちが使ったコップをトニーは後から捨てているシーン。

別に黒人が憎くてやっているわけではなくてただただ黒人が使ったから、

黒人が使ったもの白人が使う事はできないと、自然に思っているからこその無感情な行動でした。

逆にトニーの妻であるドロレスは差別意識のない人で、

自分たちが使っているコップに飲み物を注いで黒人の技術者に出すことができる人でした。

ですからこの時代って黒人差別が確かに行われているんですけれども

その意識は白人の中でもだいぶ幅があって、

黒人を憎んで差別している人もいれば、

みんながそうしているからそうしている位の人もいれば、

差別することに何の疑問も抱かずに差別をしている人、

また差別意識のなく平等に接することができる人いろんな人がいるんだなと思いましたね。

ドクター・シャーリーと共に行動していく中で

トニーは黒人だったらこうだろうっていう偏見を何の後ろめたさもなく披露していきます。

黒人のソールフードとも言われたフライドチキンを、

ドン・シャーリーは食べたことがないと聞いたときに「黒人なのに!?」と普通に言える。

シャーリーは「大した偏見をありがとう」と皮肉で返します。

差別がある時代はこのような無意識の差別、何の疑問も抱かずに差別する人は1番厄介なのかもしれませんね。

 

映画「グリーンブック」トニーが人種差別をする理由

 

スポンサーリンク

 

しかし扉子は予告を見た時から不思議に思っていました。

トニーは黒人を差別しているのだけれども、黒人であるドクター・シャーリーの運転手はするんだなと。

もしも黒人が憎くて人種差別しているのであれば、黒人の運転手なんて絶対できないだろうと思うんですよね。

でもシャーリーから「黒人の運転手をすることについて何か問題があるか」と聞かれて

トニーは即座に「ない」と答えていますね。

ですからトニーが人種差別をする理由というのは、

そういう時代だったから、

みんなが知っているから、

そういうものだから、

という理由じゃないかと推測します。

言ってみれば自分の意見ではないわけで、

その後シャーリーのピアノの演奏の素晴らしさを肌で知ったトニーは

まずはシャーリーの意識を変え、そして黒人差別ということそのものへの意識を変えていくことになります。

 

映画「グリーンブック」の時代背景

映画「グリーンブック」の舞台となるのは1962年のアメリカ。

当時アメリカ南部の各州ではジム・クロウ法と呼ばれる、人種差別を内包した州法が浸透していました。

端的に言うと、白人以外の人種の一般公共施設の利用を禁止・制限した法律で、グリーンブックではこの法律の存在がベースになっていますね。

ジム・クロウ法の一例を挙げると

・バス停及び乗車券売り場は白人用と非白人用に別れていた
・電車の車両は人種ごとに車両や席が分かれていた
・学校は白人学校と黒人学校で厳密に分けられていた
・黒人と白人の結婚は禁止
etc…

 

また殆どのアメリカ南部州で黒人の投票率低下を狙い、選挙での投票の際に税金を掛けていました。

黒人を含む有色人種への人種差別が、ごくごく当たり前に行われていた時代だったのですね。

 

映画「グリーンブック」息子が語るトニー

この映画グリーンブックの脚本はトニーの息子であるニック・バロレンガも参加しています。

ニックはシャーリーと旅に出る前のトニーは本当に黒人差別主義者だったと語っています。

映画中では8週間の旅となっていますが実際は1年以上ツアーを行ったそうで、

このツアーを通してトニーとシャーリーはすっかり打ち解け、

またシャーリーが受ける黒人差別を目の当たりにし、トニーは黒人差別に対する考えを変えたそうです。

ツアーから帰ってきてからのトニーは息子たちに人は皆同じだと伝えるようになったそうですよ。

 

まとめ

映画「グリーンブック」でトニーが黒人差別発言をやめた理由についてお伝えしました。

この映画の中でも不思議だったのですが、黒人を差別している割には

シャーリーのコンサートには上流社会の白人がくるし、

トニーは黒人の運転手はできるんですよね。

シャーリーはピアニストとしては成功していますが、

黒人差別を受けることによって自分は一体何者なんだろうと悩んでいたそうです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

映画好きの人にシェアしてこの情報を届けませんか?

記事が参考になったという方はFBなどで「いいね!」もお願いします!

 

スポンサーリンク
この記事を書いている人 - WRITER -
扉子

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

Copyright© 引き寄せの扉 , 2019 All Rights Reserved.